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子どもの能力を最大限に伸ばすには! −幼稚園から小学低学年まで− - 2018/04/19(Thu)

【算数分野について】
「平面図形認識・空間図形認識」の能力の発達は、おおよそ小学3年生ぐらいまでに大きく伸びる時期を迎えます。この時期に、パズルやブロック形の教材を実際に手に取って手の動きと共に視覚的に図形を認識する訓練が必要です。遊びの要素を取り入れて訓練をすることで、頭の中で図形を自在に動かすことができるようになります。逆にこの時期を過ぎると、個人差はありますが、図形に関する認識能力を高めることは次第に難しくなってきます。
また、数・数字の概念をしっかりと定着させ、算数と計算力の土台を作るのもこの時期を逃してはいけません。これは日々訓練を重ねる必要がありますので、親御さんが意識して一緒に取り組む必要があります。ここで注意しなければならないのは、自然数としての整数の概念がしっかりできていることが重要で、単に計算が速ければ良いというものではありませんし、やみくもにどんどん高度な計算練習を行ったり、抽象的な数の概念を表す分数の計算をさせることにもあまり意味はありません。逆に思考力、考える力を奪ってしまい、高学年での算数学習、その後の中学での数学の学習に支障をきたしてしまうことにもなりかねません。どのような理解をしているかを見据えながら、計算練習させることが重要です。

【言語能力と言語習得の時期について】
この時期から小学中学年にかけて、脳の発達の関係で言語能力は多きく伸びる時期になります。特に抽象的な思考ができるようになる小学4年生前後では、語彙を大量に吸収できる時期を迎えます。その準備段階としての小学低学年までにやっておくべきことは、日本語の音感をしっかり身に付けることが重要です。
それに一番有効なのは、日本語での読み聞かせと日本語のテレビやビデオです。読み聞かせであれば年齢に合わせた適切な本選びと、テレビやビデオであれば年齢的には不適切なものを見させない注意が必要です。本・テレビのいずれにおいても、文脈や状況から初めて聞く言葉の意味を理解し吸収していきますので、多少難しいと思われる内容でも、お子様が興味を持って聞いたり見たりすることができるのであれば全く問題ありません。この時期は、言葉の意味が正確に理解できていなくても構わないのです。むしろ、分からなくとも、音として文脈やある特定の状況で使用される日本語をできるだけ多く聞かせることで、日本語としての音感が先に形成され、その後高学年になってからの抽象的な思考に必要な語彙を吸収する言語脳の土台を形成することになります。

【興味関心と総合的な学習について】
好きなことに一生懸命取り組むことが十分にできる子供は、自分で自分の力を伸ばしていくことができます。小さな子供は、どんなことにも興味を持つものです。その興味関心の芽を育む環境の中で、それを持続させることのできた子供は、学習することの楽しさと喜びを自ら見出すことができる子供に成長します。
小学中学年(小3・小4)頃から、自身の周りの環境に大きな関心を持ち、徐々に抽象的な思考ができるようになります。この時期に自然の中での活動を思う存分させることや、理科実験や実生活では体験できないことを映像で視覚的に体験させることは、その後の学習への興味関心を育むためには、大変重要となります。あらゆる機会を設け、お子様の広い意味での学習環境を整えていただければと思います。


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